初心者が投資や資産運用をはじめる前に、頭に入れておくべき心構えをお伝えします。
投資&資産運用の種類や方法・やり方、おすすめを学ぶ前に、前提となる気をつけたい心構えになりますので、投資初心者はぜひ最初に読んでいただければと思います。
投資や資産運用はだれでもできる
投資や資産運用は「お金持ちがやるもの」「専門知識がないとできない」といったイメージがありますが、収入がバイトだけの大学生でも、月収20万円くらいの社会人1~3年目のサラリーマンでも、投資&資産運用をやることができます。
投資の種類や方法・やり方はたくさんあり、毎月1万円程の小額の積み立てからはじめて、大きな資産形成を達成することも可能です。
少額商品には、500円から投資できるものもありますので、フリーターや中高生でもできます。株式投資においては、必要となる証券口座開設に年齢制限がないのです。
しかしながら、なんとなくのノリでやり始めるのは危険です。まずは投資をはじめる前に大事な心構えをおさえておきましょう。
投資初心者だからこそ心構えを大切に
投資や資産運用には、株式投資・投資信託・債券、FXや仮想通貨、不動産投資、金投資まで様々な種類がありますが、どんな投資においても価格変動があります。その価格変動によって、利益が出たり、損失が出たりします。
投資の初心者にとって大事なのは、この価格変動に対して一喜一憂しすぎない心構えを持つことです。
そのためには、切羽詰まった状態で焦って投資をするのではなく、落ち着いた状態で冷静に状況を判断できる「余裕」を持つことが大事になります。「余裕」がないと大失敗につながるリスクもありますので…
「余裕」とは、よく言われることでもあるのですが、以下になります。
- 資金の余裕
- 時間の余裕
- 心の余裕
1.資金の余裕とは
投資初心者の方なら、現時点で「投資だけで食っていく!」「資産運用で億万長者になる!」といったスタンスで投資をはじめようとはしていないかと思いますが、
投資活動は、あくまでも余裕資金で行うようにしましょう。生活費や生きていく上で必要なお金とは別の資金を運用するようにしましょう。
イメージとしては、今使わないお金(余裕資金)を寝かして放置しておくなら、投資・運用でちょっとでも効率良くお金を増やそうといった感じです。
また、最初から大きなリターンを狙って、手元にある資金を一点集中で投資してしまうと、失敗したときのリスクが大きくなります。
リスクを可能な限り減らすという目的でも複数の投資方法・金融商品に分散して投資し、徐々に収益・リターンを出していくという姿勢を持ちましょう。
2.時間の余裕とは
株式投資やFXでは、デイトレード(その日に買ってその日に売る、1日単位で取引すること)と言われる方法がありますが、初心者にはおすすめできません。
短期間で結果を出すことは考えないで、中長期的にじっくりと取り組む投資スタンスを持ちましょう。
時間軸を長く考えると、リスクが増えるのでは?と思うかもしれませんが、それだけチャンスが増える可能性もあります。
短期の価格変動に対して一喜一憂せず、価格が上がったり下がったりしても、途中経過と割り切って中長期の視点で判断することが大事になります。
サラリーマンなど本業がある人は、毎日仕事をしているので、1日に取れる時間は限られると思います。なので、中長期的な時間軸で考えないと、そもそも時間的な余裕を持つことができないとも言えます。
また、投資活動をしていく中で、実際に自分が投資しても大丈夫だと思えるようになるには、情報収集や調査するための時間が必要になります。
そのためにも「時間に余裕を持って投資をする」「余裕のある時間を使って投資をする」という考えを持つことが基本になります。
3.心の余裕とは
どんな投資においても価格変動は絶対に起きます。というか、価格変動があるから利益・リターンが出ます。大きなリターンが生まれる一方で、大きな損失・ダメージを受けるときもあります。
価格相場が大きく下がるような不測の事態も起き得ます…そして、気が滅入ることになります…
が、そんなときにも心の余裕があれば、失敗を受けても、やり直すことができます。
心の余裕を持つ方法として、分散投資でコツコツと投資を続ける、長期的な視点で考える、といったことが挙げられますが、もう少し具体的な方法としては「ルールを決める」というやり方があります。
例えば、以下のようなことです。
- 利益が●●%以上出たら一度売る(利確)
- 損失が●●%以上出たら売ってしまう(損切り)
※利確とは、利益を確定させるという意味
※損切りとは、損失を最小限にするために、損失額の少ない段階で処分するという意味
多くの場合、人は自分の意思決定を過大評価したり正当化しがちです。
価格変動に対して「自分の投資センスがすごい!」「投資判断は間違ってないから、また値段は戻る!」といった気持ちが出てきたりします。その気持ちや感情で判断することが、大失敗を生んでしまうことにつながります…
なので、ルールを決めることで心の余裕=平常心を保ち、冷静な判断をしましょう。
もし価格が下がった場合でも、設定したルールに従って売却するようにしましょう。その上で、失敗を素直に認めて、失敗した理由を分析・反省して、次の取引に活かせるように前向きに捉えましょう。
ここまでが投資の心構えとして大切な「余裕」の話になります。次からは、投資の心構えを下支えする基礎的な知識について説明します。
投資対象となる全ての資産にはリスクがある
投資対象となる資産において、絶対に元本(預けたお金)が保証されているというものは、この世にないです。それは、銀行の預金も含めて言えることです。
全ての資産の価値は、永続的に一定という保証がないのです。
マーケットで売買されるものは市場原理のもと需要と供給によって価格変動が起きます。金利やインフレ・デフレによっても価値の変動が起きます。イレギュラーな側面で言うと、投資を仲介したり資産を管理している会社が潰れるようなケースや天変地異的なことによる価値変動もあります。
そういう意味で、全ての資産には前提としてリスクが含まれています。ただ、それは逆に捉えるとリターンの可能性も含んでいます。要するに、リスクとリターンは表裏一体で併存しているのです。
そして、投資対象となる資産の性質によって、価格変動の理由や要因が異なってきます。それぞれの資産(株式、債券、外貨預金、不動産、金など)には固有の特徴があり、メリットとデメリットが存在することをあらかじめ認識しておきましょう。
投資スタイルはあなたの目的によって変わる
投資スタイルには、大きく分けて以下の3つがあります。
- 長期投資:元本割れリスクを最大限に抑えて、銀行預金よりも高い利回りを狙うローリスク投資
- 中期投資:専門知識をベースに特定の分析・調査をしてキャピタルゲインを狙うミドルリスク投資
- 短期投資:デイトレードなどギャンブル的な側面も踏まえて一気に大きな収益を狙うハイリスク投資
※元本割れリスクとは、預けた金額と比較して売却時にマイナスになる可能性のこと
※キャピタルゲインとは、保有している資産を売却することで得られる売買差益のこと
長期投資は、基本的な知識を身につけながら、だれでもすぐに開始することができます。
中期投資は、相応の専門知識を身につけることで開始することができます。
短期投資は、知識と技術を身につけて、時間を確保し、さらに運がないと勝てないものです。
投資や資産運用には、色々な種類・多様な方法があり、目的に合わせて金融商品を選ぶことができます。
投資信託のような余裕資金を安定的な利回りで増やしたい人に適した投資もあれば、FXのデイトレードのようなレバレッジ(取引保証金を担保に仮想的に借入をして投資する方法)をかけて一攫千金を狙える可能性のある投資もあります。
まずは、投資や資産運用の目的を決めて、自分に合った投資スタイルを選ぶべきです。最初から投資スタイルを織り交ぜて、色々なものに手を出すと、損をする可能性が高いです。
ただ、基本的に投資初心者は、長期投資がおすすめ。というか一択になると思います。
長期投資で、銀行預金(年利0.02%程)よりも良い利回りの運用を目指し、堅実に着実にお金を増やしていき、並行して知識や情報を頭に入れていき、要所で中期投資も行うというのがおすすめです。
本業がある状態が大前提
投資初心者に対しては、言うまでもないとは思いますが、投資自体を本業にするべきではないです。それは将来においてもです。
はっきり言って、よっぽどの運と時間をかけた研究をしないと、デイトレードなどで一気に稼ぐことはできません。
資産運用だけで生活費を稼ぐためには、元手となるお金が数千万円~1億円程度必要になります。
ですので、あくまでも本業の仕事があった上で、余裕資金で投資や資産運用を行うべきです。大きくお金を稼ぎたい場合、投資や資産運用における研究や勉強の時間を別のお金を稼ぐ方法・副業に使った方が、お金を稼げる効率が高いです。
また、投資や資産運用を通じて、経済やビジネスの知識を得ることで、本業やネット副業に活かせるという副次効果があるので、そういう広い視野を持ちながら、やはり「余裕」を持ってゆったりと投資活動をすることをおすすめします。
当サイトでは、投資・資産運用マニュアルというカテゴリで、様々な投資&資産運用の種類や方法・やり方を紹介します。その中では短期投資についての話題も触れていますが、基本的には長期投資を中心に、投資初心者に向けたおすすめ情報を提供していきます。
では、次回は投資と言えばこれってイメージの「株式投資」について説明します。