一般的には預金と投資は違うものとされています。投資は、預金や貯金といった貯蓄とは対照的な存在とされているかと思います。「貯蓄から投資へ」という言葉があったりします。
ただ、投資活動全般で捉えると「預金も投資」の選択肢の一つになります。銀行預金にただお金を入れているだけで、0.02%程の金利がつきます。立派な投資です。それが投資対象として効率的かどうかの議論は一旦置いておいて…「預金も投資」だと言えるのです。
そして、場合によっては、この非効率に見える投資対象の預金が最適戦略のケースもあります。要するに、何も考えずに、ただただ預金にお金をブチ込んでおくことが良い投資活動のときもあるのです!
当サイトにおける投資・資産運用マニュアルでは、これまでは、株式投資・投資信託・債券、FXや仮想通貨、不動産投資、金投資など色んな投資手法を紹介してきましたが、今回は、逆張り的に預金という投資手法について説明をします。
資金がないと何も始まらないのです…
株式投資や債券、FXなどの積極的な投資活動をするためには、資金が必要になります。
生活費や生きていく上で必要なお金とは別に余裕資金を用意して、そこから投資・運用していくのが基本的な考えです。
今使わないお金(寝かして放置している余裕資金)があるからこそ、投資ポートフォリオ(=資産構成のこと)を色々考えたり、チャレンジングな投資手法ができたりします。
要するに、まずは「預金」をしなければ満足な投資活動ができないということです。「そんなことは当たり前すぎる!」「サルでもわかることだ!」とお怒りのツッコミを頂くかもしれませんが。
まぁ一度冷静に考えてみてください。
仮に年利10%で運用ができた場合としても、
・100万円を10%なら、10万円の利益
・1000万円を10%なら、100万円の利益
となります。
言わずもがな、運用資金が大きい方が利益も大きくなるのです。
大きな投資活動をするためにも、まずはとにかく預金、貯金、貯蓄…お金を貯める必要があるのです!
順序として最初は何も考えずに銀行預金にお金をブチ込んでいきましょう。特に20代の若者たちは。
投資のための時間コストを考えてみる
多くの人が「不労所得」に憧れ、「不労所得」で得るお金に高い価値を感じています。確かに「不労所得」を生み出す資産を持っている状態は素晴らしいとは思います。
ただ、一般人(特に投資初心者)が取り組みできる投資活動においては、完全な「不労」は無いと思っています。
なぜならば、情報収集や知識習得、調査するための時間=労力が必要になるからです。
当サイトの投資・資産運用マニュアルで、株式投資・投資信託・債券、FXや仮想通貨、不動産投資、金投資など様々な投資手法を紹介しましたが、これらの記事だけを読んで「理解♪」「全て承知♪」となった人はいないはずです。
なんなら「ぶっちゃけ投資とかめんどい」「難しいし、ダルい」と思う人もいると思います。積極投資をするためには、勉強する・知識を得るという時間コストが掛かるのです。
そう考えたら、投資のための時間コストを一切使わずに、シンプルに本業の仕事を頑張って収入を上げたり、副業で副収入を得たり、お金をダイレクトに稼いだ方が時間効率が良いかもしれません。「不労」とは対極ですが。
投資=不労所得の幻想を捨てて、もはや「労働」によってお金稼ぎ、何も考えずに頭をサルにして預金にお金をブチ込むというシンプルな手法に立ち返った方が、トータル的に見てより多くのお金を得ている可能性もあるのです。
人的資本への投資が最も高利回り?
そもそも若いときは人的資本(労働力としての価値)が高いです。20代の若者であれば金融資産もほとんど持っていません。なので、投資で稼ぐことよりも、働いて稼ぐことの方が利回りが高いです。
SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が実施したアンケート「20代の金銭感覚についての意識調査 2021」によると、20代の平均貯蓄額は72万円とのことです。
この「72万円」をもし年利20%という高利回りで運用できたとしても、
となります。
20代の投資初心者が20%の利回りを叩き出すには投資のために費やす時間がかなり必要ですが、それでも稼げる金額は1年間で14.4万円です。これなら土日にUberEatsで配達バイトをした方が確実に稼げると思います。
72万円の貯蓄があったら、金融投資をするよりも、自らの知識や能力が向上することにお金を使うという自己投資をした方が価値が高いと思います。それによって、本業の仕事で高い成果を上げて、年収を上げていった方が費用対効果が高いし、結果的に預金を増やせると思います。
要するに、人的資本に投資した方が高利回りということです。
絶対に儲かる投資なんて無い!!
当たり前すぎる話なのですが、絶対に元本保証されている投資対象は、この世にないです。全ての資産価値は、永続的に一定という保証がないです。
それは、銀行の預金も含めて言えることですが、銀行預金については「預金等の定額保護」として1000万円まで保護されています。
出典:「万が一金融機関が破綻した時」預金保険機構
ちなみに、誰かが「絶対に儲かる投資」を紹介してきた場合は、全て詐欺と思って頂いて差支えないです。なぜなら、本当に「絶対に儲かる投資」であれば他人には教えませんし、その「絶対に儲かる投資」にみんなが集まれば、旨味が無くなり利幅が減り、儲からないものになるからです。
あと、これは私の好きな話なのですが、アメリカの経済学者「バートン・マルキール」が言った有名な言葉があります。
ランダム・ウォークの定義
「物事の過去の動きからは、将来の動きや方向性を予測することは不可能である」ということを意味する。これを株式市場に当てはめると、株価が短期的にどの方向に変化するかを予測することは難しいということになる。極論すれば目隠しをしたサルに新聞の相場欄めがけてダーツを投げさせて選んだ銘柄でポートフォリオを組んだとしても、専門家が注意深く選んだポートフォリオとさほど変わらない運用成果をあげられること意味している。
要するに、【投資に絶対はない】のです。
ウォール街のエリート金融マンが一生懸命に投資・資産運用をしても、サルのダーツとパフォーマンスが変わらないんですから。金融市場は複雑系で、予測不能なのです。
なので、思いっきり消極的な投資判断として、積極投資を一切せずに、頭をサルにして預金にお金をブチ込んでおくことが賢い選択・英断の場合があるのです。
銀行預金は、インフレによる価値減少リスクはありますが、1000万円まで絶対に保護されるので。また、預金なら、例えば株価のような含み益・含み損に一喜一憂するストレスもないです。そもそもチャートを見るという時間も削減できます。
まとめ
個人的な意見としては、20代は基本的にフル「預金」でも良いかと思っています。一番ベストは20代のうちにとにかく働いてお金を稼ぎ、預金1000万くらいにしてしまって、30代から投資をしていくのが良いと思います。
そんなことを言うと、「じゃあ、投資は貯金がいくらからやればいいの?」と顔をサルにして聞いてくる人がいると思いますが、少なくとも、貯金が数百万円超えてきてから、預金の50~60%の割合を積極投資に回していくのが良いかと思います。
繰り返しになりますが、あくまでも本業の仕事があった上で、余裕資金にて積極投資や資産運用を行うべきです。人生ベースで大きくお金を稼ぎたいのであれば、投資や資産運用はサブ的な存在で、本業の収入を上げることと、ネットで稼げる副業をメインに時間を費やした方が、効率が良いです。
当サイトでは、スマホや在宅でできるおすすめネット副業でお金を稼ぐ方法を紹介していますので、そちらも見て頂ければと思います。
副業入門編について
副業攻略編について
投資や資産運用を通じて、経済やビジネスの知識を得ることで、本業やネット副業に活かせるという相乗効果は期待できます。そういう点では20代からでも広い視野を持ちながら、徐々に投資活動をしていくのはアリかと思います。
当サイトでは投資や資産運用でお金を増やす方法も色々と紹介しています。株式・投資信託・債券、FXや仮想通貨、不動産投資、金投資まで投資&資産運用に関する様々な情報を提供しています。興味のある方はこちらも見て頂ければと思います。